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いじめで親と教師が言ってはいけない「3つのNGワード」

いじめ、不登校、保護者との軋轢、長時間労働、新型コロナの影響……。教育現場で起きているさまざまな問題に処方箋を与えてくれるのは、著書『いい教師の条件』を上梓した諸富祥彦氏だ。なかでも親や教師が全力で取り組むべきなのは、いじめの問題だろう。いじめられた子をケアする際に注意すべきことは何か? われわれが心得ておくべき、「いじめを受けた子どもに言ってはいけないNGワード」を3つ、挙げてもらった。

 

まずは学校を休ませよう

どのようにしていじめられた子を守っていけばよいのでしょうか?

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いじめの問題が深刻であれば保護者と話し合って、一時的に学校を休ませてもよいでしょう。

いじめた子(加害者)がいる教室にいじめられた子を通わせるのは、たとえて言えば、レイプの加害者がいるのと同じ職場にレイプの被害者を通い続けさせるのと同じことです。とんでもない残酷なことです。

いじめられた子どもの話をよく聞いてあげてください。つらい顔をしている子には、「泣いてもいいんだよ」と、ひとこと言ってあげてください。

すると、どっと涙を流して語ってくれる子もいるでしょう。

注意してほしいのは、教師であれ、親であれ、いじめられた子どもに対して、次の3つの言葉は決して言わないことです。子どもの心の傷をより深くする危険があるからです。

いじめられた子へのNGワード(1) 「あなたにも悪いところがあるでしょう」
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この世界に「悪いところ(短所)がひとつもない人間」など、ひとりも存在しません。また、短所があるからといってそれがいじめられていい理由にはなりません。

たとえば、発達上の偏りがあり、共感性や協調性が低い子がほかの子がいやがることを言ってしまう場合があります。

クラスでひとつのこと(例:大縄跳びの練習)を苦労の末に成し遂げてみなで「ヤッター!」と喜んでいるときに、協調性の低いその子は、「なんでこんなことでうれしいの?」「ワケわかんない」などと言ってしまうのです。それで不快感を覚えた子どもたちが、この子を排除しようとし始めることはしばしばあります。

そんなとき教師としては、「あなたにも悪いところがあるでしょう」と言ってしまいがちです(保護者も、いじめられたわが子に言ってしまうかもしれません)。

しかし、この言葉は子どもを追い込みます。

「この人に助けを求めてもむだだ」と思わせます。

その子の短所(発達の偏りゆえの、共感性を欠いた発言)をいじめの問題と結びつけて叱るのはやめましょう。

「この先生は、私の悪いところしか見ていない」

「この先生は、私を信じてくれない」

そう感じた子どもは、教師に心を閉ざすだけでしょう。

「強くなれ」は禁句

いじめられた子へのNGワード(2) 「あなたが気にしなければいいでしょう」
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「やられたことなど気にしなければいい」

「気にしないでやり過ごしたらいい」

そんな思いで多くの教師や保護者は子どもにそう言います。

しかし、子どもがせっかく勇気を出していじめられていることを相談したのに、教師や親にこう返されては、子どもは絶望してしまいます。

気にせずにはいられないからこそ、相談しているのです。

いじめられた子へのNGワード(3) 「あなたがもっと強くなればいいのよ」

「指導好き」の教師が発してしまいがちな言葉です。

しかし、強くなれないからこそ、苦しんでいるのですし、相談したのです。

いじめられている子どもは、自信を失い自己肯定感が低くなっています。「どうせ僕(私)なんか……」と、なげやりな気持ちになっています。

そのときに、これら3つの言葉を教師や親から投げつけられると、子どもはさらに追い込まれてしまいます。

大切なのは、教師や親が「あなたは悪くない」「悪いのはいじめている人だ」……そうはっきりと言ってあげることです。

この一言を強く伝えることが、子どもの心を救うのです。